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高校の必修科目2012

こちらは2012年度入学から2021年度入学以前の高校生に適用されていた古い資料となります。 2022年度入学者から適用される新指導要綱は別となりますのでご注意ください。

2022年新指導要綱の必修科目

必修科目33単位。最低卒業単位74以上を修了しなければ高校卒業資格は得られない。
大学であれば、たとえ私立大学であっても必修科目というものは昔から学生大学双方から重要視されていたものですが、 高校では正真正銘の公的機関である公立高校でさえザルに扱われていた過去がありました。 2006年に必修科目である世界史の履修漏れが発覚し、日本全国で大問題となったのです。
そういった過去があるので、表面上のあからさまな履修漏れはなくなったわけですが、 今でも怪しい高校はいくつか存在します。高校の留年中退問題が発生するのは大部分は2年生進級時です。 これは1年次の履修科目のほとんどが必修科目であることに起因しています。逆に言えば必修科目でない科目は 一つや二つ赤点を取って単位を落としたとしても、なんら問題なく高校を卒業できるのです。
高校1年生のカリキュラム

 
T T
T
A
  
A

「社会と情報」と「数A」の選択

ほとんどの高校で、英語と数学が5単位と国語社会理科保健体育が各4単位。 残りの4単位は必修科目である芸術と家庭科で埋めてしまうため、もう一つの必修教科である情報が1年次に履修できない事態が生じます。 そのため何とかして2単位を確保しようと、社会や理科の単位を減らす進学校もあるわけなんですが、 そういった学校は必修科目漏れ上等の考えを持つ危険な高校と判断して構いません。 リスクを冒さず、社会と理科の各2単位2科目は1年次に履修することが望ましいのです。 特に理科は2015年センター試験より基礎科目2科目試験が導入されたため、基礎3科目必修はより重要になってきています。
コミュニケーション英語基礎と数学Aの各2単位は必修科目ではないため、必ずしも履修させなければならないわけではありません。 情報科目と数学Aのどちらかを選択させるなんてことも可能なわけなのですが、実施している高校はまずないでしょう。 理科の基礎教科2科目は1年次に何を履修させるのか、芸術は科目を選択できるのか、希望すれば2年3年と続けられるのか ここいら辺がカリキュラムによる高校選びの参考基準になるかと思います。
高校2年生のカリキュラム
B B A
B A
A B B B
U U U U
T T A
B B
A
    
U U

多くの高校で文系か理系どちらに進むか選択することになります。

文系では日本史か世界史の選択。理系では物理か生物の選択が迫られます。1年次に情報科目の履修が未達成である場合には、「情報と科学」または「社会と情報」の履修が必要となります。 たとえ1年次に数Aとの選択制を実施していたとしても、理系生徒であれば数学を優先したでしょうから、必然的に必修科目である情報科目の消化が2年次または3年次に必要となるわけです。 また現実的には、数Aを2年次に履修させる高校はほとんどないので、文系であっても数U4単位を強制履修させる高校が多いようです。
この例示ですと選択枠が文系で最大6単位3枠、理系で2単位1枠確保されるわけですが、実際には2年次に選択枠を用意してくれる普通科の高校は少ないと思います。 なお、文系で世界史を選択した者は地理(または日本史)が必修となるため選択枠が1つ減少します。1年次に情報を履修していない場合も同様に2単位減少します。 理系は日本史か地理Aの選択が出来るといいのですが、2年次で選べるところは皆無でしょう。選択科目も1枠しかないため英語の増強で済ませる進学校が多そうです。
高校3年生のカリキュラム
V V V V
B B
A
B
A V
V
U U
U
A

科目選択の自由が大幅に広がります。選択肢が多いほどより良い高校と判断できるでしょう。

特に体育の追加選択が出来るかが注目に値します。体育の必要最低単位は3年間の合計で7単位となるため、平均的に取得させると3年次には2単位となることでしょう。 そこを最低週1で設定し、体育の授業が気分転換になる生徒には選択で追加履修させるのです。この選択追加制の利点は非常に大きいのですが、 体育を1単位で設定している高校はかなり希少かと思います。女子生徒の成長過程に合わせた場合でも3年次に1単位というのは合理的なんですけどね
基本的には私立大学文系と理系、国立大学文系と理系の4タイプに分かれますが、選択科目を数多く用意することで対応するところがほとんどだと思います。 注意点としましては、国立大学文系コースで地学以外を選択した場合では、理科科目の履修漏れが発生する可能性が高くなってしまうことです。 これは1年次に科学と人間生活を履修させておくことで解決する問題なのですが、進学校だとほとんどの高校で地学以外の理科基礎科目を1年次に履修させるため、 地学選択者以外の国立大学文系コース生徒が基礎3科目を履修することが難しくなる状態が出来上がってしまうのです。
他にも現代社会を1年次に履修していない場合は、3年次に公民教科を履修する必要があるわけですが、仮に政治経済を選択した場合にはセットで倫理も 必修となってしまうため、受験直前であるにも関わらず枠を圧迫することになってしまいます。実際には名目だけで倫理など教えない 本当なら中卒となってしまう不手際満載なカリキュラムを組んでいる高校も多数存在するので、各個人で警戒する必要があります。 偉そうなことを言っているだけの教諭や公立高校に関わる公務員だけを完全に信じきってしまうのは危険であり、 情報強者が優位に立つ自己責任の世の中だと早期に自覚することが大切です。
最低限必要な履修科目一覧(選択必修科目)
  • 国語総合2単位
  • 数学T2単位
  • コミュニケーション英語T2単位
  • 体育7単位
  • 保健2単位
  • 芸術科目のT2単位
  • 社会と情報または情報の科学どちらかの2単位
  • 世界史A2単位または世界史B
  • 日本史Aまたは地理Aの2単位もしくは日本史Bまたは地理B
  • 現代社会2単位または政治経済と倫理両方の履修
  • 家庭基礎2単位または家庭総合か生活デザインの履修
  • 科学と人間生活2単位と理科基礎1科目または理科基礎3科目の履修
  • 総合的な学習の時間2単位

  • 進学実績とカリキュラム以外で高校選びに役立つ情報として年間予定表が挙げられます。 夏休みの期間を調べるために複数校調査をしているのですが、7月の上旬から9月上旬までの行事予定を知ることで その高校の特徴を掴むことが出来るのです。志望する高校を詳しく知る手助けになると思うのですが、公表していない高校も多いのが残念です。

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